アスペルガー症候群 小学生 二次障害 併発

アスペルガー症候群の二次障害

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アスペルガー症候群小学生の不登校

 

アスペルガー症候群 小学生 不登校

アスペルガー症候群の小学生でなくても、不登校になる子供は少なくありません。そのため、アスペルガー症候群の小学生が必ず不登校になる訳ではありません。ただ、アスペルガー症候群の特性が、不登校の要因となっている可能性がないともいえません。

 

アスペルガー症候群の特性が不登校の要因となる事例

・給食が食べられない
・小学校がうるさく感じ耐え難い
・特徴のある話し方が原因でいじめられる
・上手く説明できず、スグに手が出てしまうためクラスメートと仲良く出来ない
・相手の気分を害する発言が多いため仲間はずれにされる
・先生によく怒られる

 

上記以外にも、不登校となる要因はあるかと思われますが、子供が小学校へ行きたがらない理由を理解せず、不登校の要因を解消しないまま、むりやり小学校へ行かせようとして無理があります。アスペルガー症候群の特性とは関係ない理由で不登校となっている可能性もありますが、いずれにしましても、不登校となっている要因を解明することが必要です。協力者は出来るだけ多い方が良いため、小学校の先生にも相談し、アスペルガー症候群の特性を理解してもらい、小学校で適切な対応をしてもらえるようお願いして下さい。

 

アスペルガー症候群 小学生 二次障害

例えば、「毎日プリントを提出するたびに、提出状況を管理するチェックシートにシールを貼っていきます。」と先生が生徒たちに言った場合、大抵の子供は毎日プリントをやって提出しなければいけないんだと理解します。しかし、アスペルガー症候群の子供は、「プリントをやりなさい」と言われた訳でもなく、特にシールが欲しい訳でもないため、毎日プリントをやって提出しようとは思いません。そのため、「なぜ、プリントをやってこないのか?」と先生に怒られることになります。

 

しかし、アスペルガー症候群の子供は、それなら「プリントをやって提出しなさい」と何故言わなかったのか…と考えてしまいます。先生がアスペルガー症候群の特性を理解してくれていれば、言葉を端折ることなく、アスペルガー症候群の子供にも理解できるように話してくれるはずです。しかし、先生に子供のことを伝えておかなければ、先生は子供がサボっているとしか考えません。

 

ただ、アスペルガー症候群のことを理解している人は多いとは言えず、間違った解釈をしている可能性もあります。そのため、最初はアスペルガー症候群という診断名を伝えるより、「バランスよく発達していないため、医者に通っている」「発達が普通より遅いため、医者に通っている」などと伝え、子供の特性を理解してもらうのが良いかと思われます。そして、「理解の仕方が独特であるため、家ではこうしています。」などと、できるだけ具体的な例を挙げて先生に理解してもらって下さい。

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アスペルガー症候群小学生の強迫性障害

 

強迫性障害とは、不安や不快感などによって強迫観念が頭に浮かび、その強迫観念を振り払うために無意味と思える行動を取ることを指します。例えば、戸締まりが気になるため何度も何度も確認したり、帰宅したとき手の汚れが気になるため30分以上も手洗いを続けたり、ひどい場合は汚れが気になるため風呂から出られなくなった人もいます。アスペルガー症候群の場合、そのような強迫性障害が出ることが少なくありません。強迫性障害は、SSRIと呼ばれる抗うつ薬を使って症状を落ち着かせることもあります。

 

アスペルガー症候群小学生の気分障害

 

気分障害とは、全身の倦怠感を感じたり、気分が落ち込みヤル気が起こらなかったりする"うつ病"や、躁状態とうつ状態を繰り返す"双極性障害"などのことです。アスペルガー症候群の場合、この気分障害になることもあり、不安や恐怖感が高すぎるとパニック障害(パニック発作)を引き起こすこともあります。気分障害も強迫性障害と同じで、SSRIと呼ばれる抗うつ薬を使って症状を落ち着かせることがあります。

 

アスペルガー症候群小学生の睡眠障害

 

一般的な赤ん坊は生まれたばかりであれば3時間ごとに起きますが、1歳くらいになると朝まで眠るようになります。しかし、アスペルガー症候群の子供の場合、2〜3歳でも夜中に目覚めることが少なくなく、睡眠リズムの確立が遅れて睡眠障害が起こることがあります。しかし、それとは別に、様々な悩みなどから、アスペルガー症候群の二次障害として睡眠障害が出ることがあります。アスペルガー症候群の子供の場合、睡眠障害に対しては睡眠導入剤より抗精神病薬の方が効くことが多いようです。あと、漢方薬が効くこともあります。

 

アスペルガー症候群小学生の自傷行為

 

アスペルガー症候群の子供は、何らかの苦しみから逃れるために、体を揺すったり爪を噛んだりすることがありますが、リストカットなどの自傷行為も苦しみなどから逃れるための対処行為です。自分の考えなどを上手く相手に伝えることが出来ないときなど、手で頭を叩いたり壁に頭を打ちつけるようなこともありますが、上手くいかない気持ちが直接行動に結びつきやすいため、そのような自傷行為をしてしまいます。なお、そのような行動が自分に向く場合は自傷行為となりますが、他人に向かうと暴力行為となります。

 

摂食障害も自傷行為のひとつで、過食症になることは少ないのですが拒食症になることがあります。アスペルガー症候群の子供は、「食べないこと」または「食べること」にこだわることによって、問題から逃げようとします。いずれにしましても、自分の体を痛める行為はよくないため、自傷行為に逃げてしまう原因を取り除く必要があります。もし、簡単には取り除けないようなことが原因であれば、自傷行為に代わる何か(趣味など)を見つけ、自傷行為を回避させる方法を探る必要があります。

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